2022/07/21現在検討中だが、以下にメモを残しておく。
さまざまな流儀?
私が持っているヘブル語関係の本にTranscription/Transliterationの方法がいくつかある。そもそもTranscription/Transliterationの用語の使い分けも一定ではないと思われるが、以下のサイトが参考になる。
- Lambdin:Introduction to Biblical Hebrew
- Longacre:Joseph A story of divine providence
- MNK:A Biblical Hebrew Reference Grammar
- みことば(聖書翻訳の研究)第3号の津村氏
- 1サムエル:Tsumura(NICOT)
上記1,2はほぼ同じ。4はアーレフ、アインの字体が違う。5はvocal shewaを小さな「e」の上付き文字で表現している。
フォントの条件
- アーレフ(U+02BE)、アイン(U+02BF)の字形:Lambdin, NICOTはHebrew Academy 1953の字体。Longacre, MNKはISO-259の字体。上記4は見慣れない形でU+02C0, U+02C1を使っているのかしら。
- 基本になる欧文書体はサンセリフ:セリフ(セリフの端に付いた飾りのこと)がないもの
- ほとんどの書体(線が文字の上、下にあったり、サーカムフレックスなど)はUnicode一覧表のラテン1補助、ラテン文字拡張A、ラテン文字拡張Bにある
- ないもの(タウのダゲッシュなし:t+下に横線)は合字で作られている。(Combining Diacritical Marks: U+0300~U+036F)。その他ペーのダゲッシュなしは「p」の上に横線だが、これは合字で作る必要がある。
- Furtive Patahをどうするか:上記1のLambdin、Longacreは小さな「a」の上付き文字、MNKは「a」。MNKはhatep patah, hatep qames, hatep segolに「a, o, e」の上付き文字を使う。Lambdin, Longacreは「a, o, e」の上に緩やかな形をしたサーカムフレックス。
- Lambdinなどではアクセント(Stress)はpenultimateのみ印を付けていて、これのtranscriptionは「’」(italic体)を使っている。これを合字で表すと文字によっては合字を2つ重ねないといけなくなるかもしれないが、それは避けたいので検討が必要。
検討したフォント
以下のものを検討した
- Segoe UI(Microsoftについてくるフォント):ライセンス上将来問題になりそう
- Doulos SIL:セリフが付いている、「a」の形。「t, b」の下線の長さが少し長い。
- Accordance:「a」の形はOK。セリフが付いている。「t」の下線が少し左にずれている。
- Cambria:「t」の下線の長さと位置はOK。良いのだけどMicrosoftのフォントなのでライセンスが問題。
- Andika:サンセリフ。「b, t」の下線が少し長い。SIL Open Font LicenseなのでモディファイもOK。
結論:Andikaを使うことが一番良さそう。